ドリブル

アジアカップ予選 欧州のサッカーに繋がる理由

サッカー日本代表が欧州のトップチームに追いつくためには、アウェイもしくは中立国での試合をより多く経験する必要があります。年に数回、強豪国を日本に招いて国際Aマッチが行われますが、ホームでの招待試合では、相手国の本当の実力を引き出すことはできません。

日本と欧州では地理的に離れ過ぎているため、多くの選手は万全なコンディションで試合に臨むことができないほか、主力選手の全てが来日するとは限らないことから、チーム力は大きく落ちることとなります。

欧州のサッカー代表チームが、欧州以外の代表チームとベストメンバーで、かつ万全な状態で試合を行うのは、コンフェデレーションズカップとワールドカップの2つです。

日本はワールドカップに関しては出場常連国となっていますから、機会を増やすにはコンフェデレーションズカップに出場するしかありません。コンフェデレーションズカップは、ワールドカップの1年前に、開催予定国で各大陸の代表チームによって争われます。

日本がコンフェデレーションズカップに出場するためには、アジアカップで優勝する必要があります。1次予選は免除されているため、予選を突破し本戦でグループリーグを勝ち上がり、決勝トーナメントを制覇し初めて出場となります。だからこそ、アジアカップの予選は重要な戦いの場となります。

シュート

欧州の選手がアジア予選に出場する難しさ

現在、日本代表に選出される選手の多くが欧州のサッカーリーグでプレイするようになりました。レベルが高いサッカーリーグで継続的にプレイすることは個人の実力を高め、日本代表の強化にもつながります。しかし、欧州のサッカーリーグに所属している選手がワールドカップのアジア予選に出場することは大変な難しさが伴うのです。

アジアは非常に広く、アウェイで対戦するときは広大なアジアを横断して現地に乗り込まなければなりません。まず、選手は長い距離を移動しなければならないという難しさがあります。飛行機での移動はサッカー協会からビジネスクラスの席が手配されますが、選手によっては差額を自費で出してファーストクラスで移動する場合もあります。それほどまでに移動は選手を疲労させるのです。

また、欧州とアジアは気候が異なることも難しいポイントの一つです。スケジュールによっては、所属している欧州の国を出発して日本で試合を行い、間髪入れず中東に移動してアウェイ戦を行うということもあり得ます。そうなると、選手は気温差が20度以上あるなかで試合をしなければならなくなるのです。そういった環境の変化に適応できず、代表戦で実力を発揮できないこともあるのです。