サッカーフィールド

欧州と日本のサッカースタジアムの違い

欧州と日本のサッカースタジアムの違いとしてまず挙げられるのは、施設の所有の仕方です。日本の競技場は、立地自治体が所有者となり、条例に基づいて委任した指定管理者が施設の管理と運営を行う形式が一般的ですが、欧州では比較的資金力のあるビッグクラブは自ら資金を調達してスタジアムを建設しています。クラブ自身がサッカースタジアムを保有することで、運営上で得た収入をすべてクラブのものとすることができます。

また、ヨーロッパの競技場はネーミングライツ(命名権)の販売も積極的に行っており、そこから日本円で年間10億円前後の収入を得ています。日本の競技場でも近年、命名権を売り出すところが増えてきましたが、サッカー専用の競技場だと最も高額な施設でも価格は年間で2億円程度であり、ヨーロッパの施設には遠く及びません。

チケットの料金は、日本の競技場は基本的にはどんな試合でも一緒であり、一番高い席であっても1万円を超えることはありませんが、ヨーロッパの競技場の場合は開催される試合の重要度によって変わり、ホームチームにとって非常に重要な試合になると一番高い席の料金が日本円で2万円を大きく超えることがあります。

サッカー専用競技場において最も違いがあるのは稼働率です。欧州のクラブが自ら所有している競技場の中には稼働率はほぼ100%に近い施設がありますが、日本のサッカー専用競技場の稼働率は良くて5割程度となっています。